大会コースの攻略ポイントを紹介【ラン編】 ※動画コース紹介あり

レース情報

ーー 大会スーパーバイザーの宮塚英也さんが当日のコースを実際に視察し、参加者が押さえておくべきポイントなどを3種目それぞれで伝授する攻略法コーナー。最後の種目となるランニング編も、コースのポイントを押さえながら、参加者目線でとらえた現場動画を交えて紹介しよう ーー

《スイムコースマップ》 ※タップして拡大できます

フラットコースがメインの走りやすいレイアウト

ランニングは木古内を舞台とした1周14kmのコースを3周回します。
レイアウトの特徴はほぼフラットといえるところ。タイトル写真のイメージどおり、その多くを木古内の自然豊かな光景が占め、これから秋を迎える風情を目で楽しみながらレースを進められるでしょう。

周回コースの後半に北海道新幹線の線路を越えるエリアが、唯一と言って良い勾配の急な上り区間で高低差が20m。そこを上りきり標高30mまで到達すると、新幹線を見下ろせるビュースポットの高台(場所は最下段にある地図上の⑤)を右手に見ながら、コース後半に向けて下っていきます。

高低差20mを上る区間。頂上の右手には、北海道新幹線と遠くに木古内の街が見渡せる『ビュースポット』の高台が待ち受ける(写真右はビュースポットの高台から見下ろした光景)

ほぼ全域に渡りフラットといえるランコースは、多くの参加者にとって心理的には楽に働くのではないでしょうか。特に完走目的のアスリートにとってはプラス材料になることは間違いありません。

事前のペース設定と照らし合わせながら序盤を走ろう

レース本番ではバイク終了後に、ふるさとの森公園でトランジションを済まし、短い下り区間を経てランのメインルートに入ります。
そこからの序盤は、北海道新幹線の木古内駅を左に見ながらのラン。この区間も変わらずフラット基調な上に、新幹線の高架沿いの直線路では見通しが良いので、ランスタートしてからのペースを確認しながら走りやすいはずです。

出場する選手のほとんどはレース前にスイム、バイク、ラン3種目の自身の目標タイム設定を行うと思います。
ここで心がけたいのはラン1週目の前半で、各々の目標ランタイムに対し、実際のペースと照らし合わせてコンディションを客観視すること。トライアスロン、さらにはアイアンマンのランは身体がフレッシュな状態で臨めるわけではないので、誰もが脚の重さを感じて走り出すことになるからです。

「バイクで思った以上に無理をしていなかったか?」「理想の組み立てで T2 まで来られているようだ」など。
そうやって自分の体調に耳を傾けながら、(ランの)設定ペースを上回れていれば調子は良いはず。ならば、そのままの流れで走り続ければいいですし、身体が予想以上に重かったとしても、焦ることなくペースを落としましょう。

走り出しからロスしたタイムを取り戻そうと無理をすると、序盤は設定ペースを維持できたとしても、後半には必ずツケが来てペースダウンしてしまいます。結果、よりタイムが悪くなることに繋がるでしょう。
また、無理せずに走っているうち、5kmを過ぎたくらいから脚が軽く感じられることも良くあることですから。
こういったペース調整が必要な状況下においても、フラットなコース設定はプラスに働くはずです。

フィニッシュ地点へと続く周回コース終盤は木古内の街並みの中を走る。当日は地元の熱い声援を噛みしめることができるだろう

当日の予想気温をチェックしよう

以上をまとめると、ランはコースプロフィール的には走りやすい設定だといえます。
その一方で選手にケアしてほしいのは、気候などの当日コンディション。
9月中旬の木古内の平均気温データは、最高が23℃で最低が13℃。こちらも走りやすい環境が予想されますが、特に最低気温の変動には注意を払ってほしいですね。もしも当日に雨が降ったりすると、夜間など予測以上に寒くなったりすることも考えられますので。
夕方以降のフィニッシュが予想される選手たちは、ウエアやアイテムなどで低体温対策を施しておくなどを考えておきたいですね。

道南の素晴らしいコースを楽しんで、出場者皆さんが感動の木古内町役場(フィニッシュ地点)へ、そして「You are an IRONMAN !」のアナウンスを受け、フィニッシュされることを願っています。

※この攻略法コラムは宮塚英也さんの見解をまとめたものです。大会実行委員会からのアドバイスではございません

【動画でコースをチェックしよう!】

下記にて、ランコースの特徴を紹介した映像が見られます。こちらも活用し、ルートマップと重ね合わせれば、当日に向けてのレースイメージを膨らませると思います。(撮影は3月と7月に実施)

(↓)画像をタップすると映像が見られます

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アドバイス】宮塚英也(みやづか ひでや)
現役時代、宮古島トライアスロン4勝、第1回ロングディスタンス日本選手権優勝など数々の実績を挙げ15年以上トップを走り続けてきたレジェンド。特にアイアンマン世界選手権(ハワイ)では計13回出場し、9回の20位以内のリザルトをマーク(うち2回のトップ10入り)。世界でも5本の指に入る金字塔を打ち立てている。
アイアンマンジャパンみなみ北海道では大会スーパーバイザーとしてレースアドバイスなどに携わっっている。

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