道南エリアでのトレーニング合宿時や、大会期間中の立ち寄りポイントなどにオススメのご当地トレーニングスタイルを提案する企画コラム。
第1弾は異国情緒あふれる函館・元町エリアの坂道を活用したランニングルートだ。
景勝地として人気の函館は、有名な「八幡坂」など坂の多い街としても知られている。背後に函館港、視線の先に函館山を望みながらゆっくりスピードで名所を駆け上がるだけでも中身の濃いトレーニングとなるだろう。
坂の頂上で一息入れ、呼吸を整えながらゆっくりと下る。その後、別ルートで軽いインターバル気分でジョギングを繰り返せば、心肺機能と脚力の強化にも効果は絶大。チームで街の散策を兼ね、レクリエーション性に富んだランニングセッションとして取り入れてみてはどうだろうか?
この元町エリアへは、宿泊施設が集まり、アイアンマンジャパンみなみ北海道の参加者も多く滞在する予定の函館駅近郊から距離にしてわずか1.5km。同じく人気宿泊エリアの湯の川温泉からは6kmの位置。
ゆっくりジョギングで足を延ばすのにもうってつけで、湯の川温泉から路面電車(函館市電)も走っている。
では、トライアスリートにお薦めの “トレーニング坂5選” を順を追って紹介していこう。
①基坂(もといざか)
<距離:190m(市電が走る大通りから坂を上り切るまで)/ 平均勾配:10.5%>
江戸時代、明治時代とかつては行政の拠点として坂上に役所が置かれていたというエリア。坂を上りきった場所には、元町公園や西洋スタイルの歴史的建造物として有名な旧函館区公会堂が待ち受けている。
坂上の公園を抜けると、ブルーグレイとイエローの鮮やかな外観の旧函館区公会堂が存在感を示す
②日和坂(ひよりざか)
<距離:200m / 平均勾配:10.5%>
かつては広い港を一望でき、空模様をよく判断できたことからこの名がついたという。函館港の旧桟橋から見て真っ直ぐに上る小道だ。
③八幡坂(はちまんざか)
<距離:280m / 平均勾配:11.8%>
函館のビュースポットとして取り上げられることも多い坂道(タイトル写真参照)。映画やテレビCMなどに登場するなど知名度が高く、夜景が映えるフォトジェニックなエリアとしても有名だ。
かつてこの坂を上りきった場所に函館八幡宮があったとされ、坂の名前の由来となっている。
④大三坂(だいさんざか)
<距離:280m / 平均勾配:11.4%>
カトリック元町教会を右手に見ながら上りきり、函館聖ヨハネ教会と函館ハリストス正教会(写真下)を先に望む坂道。和洋折衷の建物と石畳のエキゾチックさが高い評価を受け「日本の道100選」に認定されている趣深いエアリアだ。
⑤二十間坂(にじゅっけんざか)
<距離:260m / 平均勾配:10.4%>
その名の通り道幅が二十間(約36メートル)ある大通り。過去何度も函館を襲った大火に備えて整備された道でもある。この坂を上りきり、左方面に進んでいくと 函館山ロープウェイ 山麓へ到着。
トレーニングのご褒美として函館の街の眺望、そして登ってきた坂道の光景を堪能するのもいいだろう。